イチョウの木

今年も専徳寺のイチョウの木が鮮やかな姿をみせ、12月になり木も葉もすべて落葉しました。どんな年であっても毎年当たり前のように、鮮やかな姿を見せて落葉していく生命力に改めて力強さを感じました。

さてこのイチョウの木とは寺院、神社、学校など過去から未来へと継承していく建物の側によく植えてあるかと思います。

諸説ありますが、昔は現代よりも木造の建物が多く、消火用のポンプなどもなく、ひとたび火事が発生すると消火するのに大変だったようです。そこでイチョウの木とは水分を豊富に含んでいて難燃性の樹木として、燃えにくい樹木を敷地内に植えることで、建物に火災が発生しない願いが掛けられてるみたいです。またその建物の目印(シンボル)になりやすいのも理由みたいなのです。

私たち浄土真宗本願寺派の本山である西本願寺(京都)の境内にも毎年11月ごろになると「逆さイチョウ」の名で親しまれている立派なイチョウの木が鮮やかな姿を見せています。また別名「水吹きイチョウ」とも言われ1788年に大火に巻き込まれた際に、水を噴き出して御影堂(本堂)を守ったという言い伝えからその名が付いたと言われております。

専徳寺のイチョウの木もシンボルとして、これからも見守り続けてくださることかと思います。

これから冬の季節というのは火事も多い時期でもあります、火元には十分に注意してお過ごしください。

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